古酒造りに見る日本の知恵と伝統。

 

増田徳兵衛さんのところへ、日本酒 極印龍馬のお客様をお連れし蔵見学をいたしました。

改めて、増田徳兵衛商店の古酒造りについておさらいを。

増田徳兵衛商店では50年ほど前から、江戸時代のレシピ本「本朝食鑑」に伝わる古酒の製法を復刻し、毎年毎年古酒をつくり、保存しております。

古酒の蔵
古酒の蔵

古酒は古酒専用の大吟醸を造り、専用甕に詰めて保存します。その甕はもちろん特注品。
熟成の進み具合を考えて甕の素材も栓も試行錯誤し、現在に至ります。
栓は、桐に漆を塗って高温にしたものを嵌め込み、さらに和紙を巻いて糊で封をするのですが、その糊もベタつくような合成糊ではダメで国宝の掛け軸などを修復する表具屋から分けてもらう日本伝統の糊を使っています。
この伝統の糊と和紙で封をすることで、開栓の際、きれいに剥がれ、和紙も再利用することができる。とのことです。

単に酒を保存するといってもすべて日本の古来の知恵が生きています。

1600以上あるといわれる酒蔵の中で昔ながらの製法そのままで古酒を作っている酒蔵は増田徳兵衛商店だけです。
かなりの手間がかかりますから、、、

栓をよく見ると。。明治、という文字が見えます。 さすが創業340年の歴史。
この和紙は、また再利用するので、究極のエコといえるでしょう。

古酒の栓
古酒の栓

古酒のお味は。。
十年貯蔵純米大吟醸古酒「琥珀光」はシェリー酒のような、もしくは高級ブランデーのような芳醇なお味。それが50年ともなればどうなるのでしょうね。