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余ったお酒を塗るだけで効果あり!
大吟醸より純米酒がいい果があるというのは本当だろうか。そしてどんな効果があるのだろう。直接肌に塗ってもいいのだろうか。わからないことだらけだ。そこで今回は、日本酒の美肌効果についてまとめた。
かつて高級化粧品のCMのキャッチにも謳われたことがあるが、実際、日本酒造りに携わる杜氏や蔵人、蔵の女将の肌はきめ細かく、色白で美肌の人が多い。
筆者自身、日本酒に関わる仕事を始めて15年になるが、20代の頃より遥かに肌のコンディションは良い。試しに昨年の年末に化粧品売り場で水分量をはじめとする肌年齢を計ってもらったところ、実年齢より10歳以上も若いという計測結果が出た。筆者はほぼ毎日のように日本酒を飲んでおり、日本酒コスメも愛用している。肌診断の結果を見て、「うーん、これは日本酒効果に違いない」と思った次第である。
日本酒を肌に塗ってアンチエイジング
同時に思い出したのが、私が幼い頃に出会った元芸者の高齢者の女性である。幼稚園から小学校低学年までの短い期間をすごした街はもともと宿場町で、若い頃に芸者を経験した高齢の女性が多く住んでいた。「タバコ屋のおばあちゃん」の愛称で親しまれていたその女性は、80歳をとうに超えているというのに、肌が抜けるように白く、まさに博多人形を思わせるほど。
私が肌の美しさを褒めると、「芸者時代、客が飲み残した日本酒を手に取り、顔や首に化粧水代わりに塗っていた」と話してくれた。当時は未成年ゆえ、日本酒を手にすることはできなかったが、40余年経った今でも、彼女の肌の美しさと「日本酒は肌にいい」という話は克明に覚えている。
そういえばこのところ、以前にも増して、日本酒の成分を入れた美容商品をあちこちで見かけるようになった。かの「獺祭」を醸す旭酒造(山口)も「手造り酒粕石鹸」を出しているし、「白鹿」(兵庫、辰馬本家酒造)が開発した日本酒由来成分「αGG」を配合した化粧品は、かねてから美のアンテナの高い女性から支持されている。